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横浜美術館「マリー・アントワネット・スタイル」 開催中!

ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館企画の世界巡回展「マリー・アントワネット・スタイル」が横浜美術館にて開催中だ。18世紀から現代までのドレスや宝飾、家具などを手がかりに、あらゆる点で新しい様式(スタイル)をうちたてていった王妃の革新性と、その人物像に迫るこの展覧会。国内ではここ横浜美術館のみでの開催ということで、連日好評を博している。こちらのwebでは見どころをレポート。
フランスの17~18世紀の様式は国王名で呼ばれるが、ルイ16世様式を、王妃が作り上げた「スタイル」に焦点をあて、その源泉と現代のクリエーターたちまでにも引き継がれる影響を、ドレス、ジュエリー、家具調度、工芸、絵画、版画、写真など約200点で紹介している。
会場入り口以下画像は全て「マリー・アントワネット・スタイル」展示風景(横浜美術館、2026年)
入口はいってすぐの壁面にある王妃のポートレートの前ではひと足止めてみよう。表情に注目!
進むと、マリー・アントワネット時代(18世紀)のドレスの数々が目に飛び込んでくる。ローブ・ア・ラ・フランセーズ(フランス風のドレス)やローブ・ア・ラングレーズ(イギリス風)、ローブ・ア・ラ・ポロネーズ(ポーランド風)はドレスの形、着こなし方にそれぞれの特徴がある。
ローブ・ア・ラ・フランセーズフランス製 1760年代(1770年代に加工) 絹、光沢をつけた麻 ヴィクトリア&アルバート博物館蔵 Robe à la française (made in France)
王妃の衣装はフランス革命の際に略奪され、散逸してしまっているため、王妃ゆかりのドレスは断片のみしか残っていない。展示のストマッカー(ドレスの胸元に装着される、V字型や逆三角形の装飾的な胸当て)は王妃旧蔵と推定されているものだ。
当時のフランス人は小柄だったとはいえ、ドレスやコルセットのあまりの細さに驚き、ヴィクトリア&アルバート博物館 シニア・キュレーターのサラ・グラント氏にどれくらいの年代の方が着ていたものなのかを尋ねてみた。「当時、貴族の輿入れは13~15歳が多く、一般の方は24~27歳くらい。コレクターは贅を尽くしたものを集めたいので、若い貴族の女の子用に作られたものが残っている」。「正装では気合を入れてウエストを絞り上げなければいけない美意識があり、小柄でほっそりしている上、さらにパニエでスカートを膨らませるのでより細く見える」ということだそう。
ちなみにマリー・アントワネットは165㎝、ルイ16世は182㎝で、二人とも当時としては上背があったとのこと。
右から2人目がヴィクトリア&アルバート博物館 シニア・キュレーターのサラ・グラント氏右 横浜美術館 館長 蔵屋美香氏、左 同館 主任学芸員 長谷川珠緒氏
折りたたみ式の扇は日本から中国、16世紀にヨーロッパへ伝わった。骨の部分に貝や象牙、金箔が使われており、とても華奢で豪華。扇はファッションだけでなく、貴族の合図にも使われていた。
扇を大きく広げると「私を待っていて」などの意味になったという。
イギリスにはこの「扇ことば」を学ぶ専門の学校もあった。
右 香箪笥 日本製 18世紀前半 木、漆、真珠母貝、模造珊瑚、金、銀
V&A(ジョージ・ソルティング遺贈) 左 箱(香箱) 日本製 19世紀 木、漆、金 V&A王妃の母、マリア・テレジアが日本の漆工品を愛していた影響で王妃も漆の品を生活に取り入れていた。この展示は日本オリジナルのもの。
マリー・アントワネットの肘かけ椅子(4点組の1点)ジャン゠バティスト゠クロード・スネ 1788年 クルミ、綿布に絹の刺繍(近年の上張り) 97.5 x 63.5 x 63cm ヴィクトリア&アルバート博物館蔵

刺繡が施された肘かけ椅子も王妃ゆかりの品。パリ郊外のサン=クルー城の化粧室で使われたものだ。背もたれにはMとAのモノグラムが彫られている。現代ファッションでも人気のモノグラムやヒョウ柄、トワル・ド・ジュイはマリー・アントワネットの時代からのもの。その影響力がうかがえる。
世界初公開の「マリー・アントワネット旧蔵の天然真珠とダイヤモンドの3連ネックレス」や王妃の評判を失墜させた有名な「首飾り事件」の首飾りの一部と伝わるダイヤモンドの煌めきには目を見張るものが。 これはご自分の目で確かめてみて。
マリー・アントワネットを題材にした映画の衣装、現代のクリエーター達が手がけたファッションやデザインなどを紹介するコーナーもある。フランス革命のコーナーにはギロチンの刃も展示されている。
モスキーノの1990秋コレクション、2020–21秋冬コレクションのドレス。「マリー・アントワネット・スタイル」が現代のクリエーターらの創造の源になっているのがうかがえる展示。ほかのデザイナーのドレスもたくさん!
「歴史は年号だけのものでなく、実際に起きたこと。この展覧会はものを通して歴史を体験できる、大事な体験の機会でもある」とキュレーターのサラさん。
ぜひ、ご自分の目でその歴史を感じてみよう。
日本ならではの展示を含めたこの貴重な機会をお見逃しなく!
~11月23日(月・祝)
10時~18時(11/21・22は~20時)※入館は閉館の30分前まで
横浜美術館
木曜日休館(9/24、11/19は開館)
一般2,500円ほか
☏050(5541)8600(ハローダイヤル)
https://www.marie2026.jp
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